イードの祝日

今日のネパールは、ラマダーンの終了を寿ぐイスラームの大祭「イード・アル=フィトル」の祝日だった。しかし、カレンダーには特別な記載はない。毎年直前になって、閣議で祝日の決定がなされている。なら、最初から祝日にしておけよ….と思うのだが。

ヒンドゥー教が国教でなくなって久しいが、それでも仏教と併せて「多神教」的宗教観が主流派のお国柄。イスラームやキリスト教など一神教に対しては、一定の距離感取りつつ「ちゃんと配慮してますよ」的な態度が感じられる。イスラームのコミュニティもここでは少数派ということもあり、「ま、いいですわ」的な遠慮があるように思える。それはカトマンズ首都圏での印象であり、イスラームの信仰を持つ人口が多いタライ(インド国境に近い南部ベルト地帯)では、違った空気感があるかもしれない。

役所や政府系機関、銀行などはお休みで、通勤ラッシュ時間帯の交通量も少なかった。それでも、民間企業や外国系オフィスは通常営業のところが多い。このあたりの統一感のなさ。自分で考えて決めましょうな姿勢が、ネパールらしい。

5月15日より、週休二日制導入へ

毎週土曜日だけがお休みだったネパール。ビクラム暦Jestha月(西暦5月15日)より土日の週休二日制となる事になった。政府系が導入し、多分、民間銀行などもこれに追随するものと思われる。

ガソリンの使用量を軽減する狙いなどあるようだが、効果はどう出るか。10時~5時であった開庁時間を9時半~5時半と、1日あたり1時間長くするそうだ。20年ほど前も同様の措置がカトマンズ首都圏で執られたが、お役人様たちから「休みは土曜の1日で良いから、勤務時間は短い方が良い」「朝早くなると、家でご飯が食べられない」などとの声が大きく長続きしなかった。

当時に比べて生活の西欧化、娯楽の普及が進んだネパールで、週休二日は定着するか。そんな視点から、この国を観察してみるのも興味深い。